「論理」と「直感」をつなぐのが、デザインの一つの役割

どうも!二進でデザインを担当している澤井です。(2回目)

前回は「じゃあプロはどこで根性見せるねん」って話で

最後に「次回に続く」とお茶を濁しましたが

実は特にネタを考えていなかったわけで。

今まさに、やっベー何書こうかしらん、と

思案しながらパソコンに向かっている状態です。

(2回目から締め切りに間に合わないかも!?)

思い起こせば、学生時代の夏休みの宿題も、

いつもギリギリセーフで切り抜けてきたタチでした。

もっと何事も用意周到に、万全の準備ができていたら、

仕事もはかどって、交渉も上手く進んで、

二進もガッツリ儲かって、ウハウハになって、

女の子にもモテモテになれるのかも知れませんが、

いかんせん「完璧」にはほど遠い日々を過ごしています。

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そんな僕ですが、そういえば昨日。とある仕事で

リーフレットのデザイン提案をする機会がありました。

デザインを見せた瞬間、クライアントの社長さんから

「あ、いいね!完璧!それでやっといて。細かいとこはお任せするわ」

と言われたのでした。

自分で提案しておいてなんですが、

そのデザインは「完璧」とはほど遠い、

デザインの方向性を決めるための、ラフデザインでした。

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これ、単純にクライアントの社長さんが、

提案したデザインを「気に入ってくれた」と考えれば良いのですが、

僕はすかさず「いや、ダメでしょ!」とダメ出ししてました。

自分で提案してるのに。

なぜなら、なんとなく見た目がイイネ~と

「直感」で判断されているな~と思ったからです。

自分の仕事の費用対効果としては、

デザインを気に入ってくれているのなら、

それでチャチャっと納品まで済ませて

お金もらう方がいいです。もちろん。

でも、昨日の提案は

「デザインはもちろん、意味のあるリーフレットを作るために、

クライアントと一緒に〝訴求内容〟を詰める」タイミング。

だからこそ、

「あざーっす、やっときます~(ウヘヘ、楽勝やわ~)」で、

引き下がれないのです。

なぜなら、提案したラフデザインには、デザイナーでは判断できない

「その業界からの視点」が盛り込まれていないから。

ここが、「プロがどこで根性見せるねん」の

本質だと僕は考えています。

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極論ですが、一般の方からすると、デザインって

「なんか見た目がカッコ良くて、イケてれば良い」と誤解されがち。

でも、単純に考えてみても、商業のデザインは、

「モノを売るため、サービスを広めるため」につくるもの。

だからこそ、商環境や商品・サービスの受け手のニーズ等

マーケティング的要素をきちんと見極める必要があり、

【直感だけ】で決めてしまうものではないのです。

実は、日本の商業・広告デザインって、デザイナーって、

論理的に突き詰めていくタイプの人が多いんじゃないかと思います。

例えば、1枚のチラシでも、誰に向けて、どんな商品・サービスの、

どんな特徴を伝えるためにはと試行錯誤して、

見た目のビジュアルを考えて、

写真の配置を考えて、フォントや色を決めて、制作していく。

こうして掘り下げて思考することで、

デザインの完成度やレベルは大幅に向上します。

「なんか面白い話して~」と無茶振りされるより、

「昔の面白い失恋話して~」と頼まれた方が、

話の密度が深くなるのと一緒です。

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ガツガツ突き進む直感タイプの経営者の意向や「直感」を

きちんとくみ取りながら、

いち消費者として「論理的」な思考で

〝意味のある(売れる)デザイン〟を考える。

その逆に、理屈と理論で考える経営者の方に対しては、

一緒になって「かくかくしかじか…」と考えるのではなく、

いったんフラットな消費者視点に戻って、

「で、結局これってイケてんの?」と考える。

「直感的にいいこと」と「論理的にいいこと」を

組み合わせ、橋渡しすることが、

創造性が高く、結果を出せるデザインに繋がる。

そんな風にして、二進のデザインは生まれています。